ポルトクオーレ事務局員の心理学初学者ブログ

臨床心理学総合アカデミア ポルトクオーレ事務局を担当している心理学初心者のブログです。

マインドフルネスセミナー(食べる瞑想編)

今回もマインドフルネスセミナーの感想です。

今回のテーマは「食べる瞑想」です。

 

あまりに聞きなれない言葉に、最初は目を疑いました。
食べるという行為と瞑想に全く繋がりを感じられなかったからです。
マインドフルネスは身体を動かしながらでも実施できるものなのですが、
やはり「瞑想」という言葉には、目を閉じてじっとしているイメージがありました。

 

食べる瞑想は文字通り、「食べること」に専念するワークでした。
一見、何も特別なことのように聞こえないかもしれません。
しかし、実際には多くの人が常に「ながら行為」をしています。

 

思い返してみれば私も普段、食べながら明日のことを考えたり、
誰かと話している時は会話の内容を考えたりしていました。
存外、食べることだけに意識を向けていることは中々ありません。


このワークでは食べるときは「食べること」に専念します。
きちんと座って、自分が口にするものを楽しむ。
五感のすべてを解放する。
食べ物の色合い、形、表面の様子などを眺め、口に入れて香りや味を味わう。
食べたり飲んだりするときに出る音も注意して聞く。


そうすることで以下の点に気づきを得ていきます。

・視覚(色、形、模様)
・嗅覚(匂い、香り)
・触覚(舌ざわり、歯ごたえ、のどごし)
・聴覚(音)
・味覚(甘味、酸味、塩味、苦味、うま味、風味)
・思考(感情)


私は食材としてビターチョコレートを選びました。
銀紙に包まれたひと口サイズのものです。

 

まずは目で見て、形状をしっかりと観察しました。
よく見ると細かい模様や窪みがあったり、
完全な立方体ではなく台形のような形であったり、
普段はスルーしていた様々な気づきがありました。

 

それから匂いをじっくり嗅ぎ、
舌の上でゆっくりと転がし、噛んで、
咀嚼音を聞き、
甘さを十分に堪能しました。

 

ビターチョコなのですが、口の中でずっと味わっていると流石に甘さが出てきて、
「このチョコってこんなに甘かったんだ」という気づきを得ました。
それは私にとってプラスの感情でした。

 

感情ですからもちろんプラスとマイナスがあり、
別の食材(クッキーのような固形物)で実践した際には、
口の中に長時間入れておくのが嫌で、

とにかく早く飲み込んでしまいたいという衝動に駆られました。

これは確かにマイナスの感情だったと思います。

 

プラスにせよ、マイナスにせよ、自分が今そういった感情を覚えていることに

「気づく」ことが大切だと思っています。

自分がいかにあらゆる物事に意識を払わず、せっかちに生きているかがわかりました。

 

「瞬間瞬間の体験に対して、今の瞬間に、判断をしないで、意図的に注意を払うことによって実現される気づき」(ジョン・カバットジン

 

マインドフルネスセミナー初回の記事でもご紹介したマインドフルネスの定義ですが、

「今」に注意を払い、「気づき」を得ること、これに尽きると思います。

 

OBPアカデミアのマインドフルネスセミナーでは他にも変わった瞑想でマインドフルネスを学べます。
ご興味がある方は是非参加してみてください。

下記URLから「マインドフルネス」で検索すれば現在実施中のセミナーが見つかります。
https://obp-ac.osaka/event.html

 

最後まで読んでいただきましてありがとうございました。

マインドフルネスセミナー(ボディスキャン編)

マインドフルネスセミナーを受講した感想について書いて行こうと思います。

 

今回はボディスキャンです。

 

ボディスキャンとは感覚を味わうマインドフルネスです。
身体の感覚について、考えるのではなく感じる練習をして、
身体の感覚を「味わえる」ようにし、結果として気づきを得る、というものです。


このワークは仰向けになって行いました。
(横になることに抵抗のある人は座りながらでもいいそうです)

 

目を閉じ、寝転がって、頭の上から足先まで順々に、

意識を少しずつ移動させていきます。

 

ワーク中、目や唇あたりに意識を向けた時に、「ジーン」とする感じがして、
「あ、今ここに意識が集中しているんだな」という感覚を実感できました。
集中していないとすぐにどこかへ行ってしまいそうな、そんな微かな感覚でした。
そして「意識を移動させる」という取り組みは初めてだったので、

ここにも新鮮さがありました。


マインドレスネスは筋肉だけに意識を向けるものではないのですが、
私の場合、肩や胸などは普段筋力トレーニングで意識しているので、
他の部位よりも意識を向けやすいように感じました。

 

当然かもしれませんが、身体には意識しやすい部分と、意識しにくい部分があり、

それに「気づく」こともマインドレスネスによる一つの効果なのかと思いました。

 

私は首回りや腰回りといった普段あまり意識を向けない身体の部分に、
上手く集中することができず、ワーク中に別のことを考えてしまったりもしました。

 

これを「マインドワンダリング」あるいは「マインドレスネス」と言います。
ワーク中も上手く意識を集中できないことはありますが、
それもそれで、「今集中できてないな」「気づく」ことが大切で、
講師の方でさえマインドワンダリングしてしまうことは多々あるようです。

 

私の参加したセミナーではワーク後に、

「気づき」を講師を含めた参加者で共有するのですが、
実際に講師の先生から「今回は○○が気になって上手く集中できませんでした」

と言った感想が出て驚きました。
意識を向けるスキルは一朝一夕で完璧に身に付くものではないことがよく分かります。

 

他の参加者の方の感想を聞いていると、同じワークをしていても、
皆さん感じ方は人それぞれでとても興味深いです。
ある人は周囲の音、ある人は温度、ある人は感覚、ある人は感情・・・
そこには自分には無い発想、視点、感性、様々なヒントがあるような気がしています。
今後もトレーニングを続け、色々なことに「気づき」を得られるようになりたいです。

 

OBPアカデミアのマインドフルネスセミナーでは他にも変わった瞑想でマインドフルネスを学べます。
ご興味がある方は是非参加してみてください。

下記URLから「マインドフルネス」で検索すれば現在実施中のセミナーが見つかります。
https://obp-ac.osaka/event.html


次回も別の瞑想の体験談を書いて行こうと思います。

 

 

 

 

マインドフルネスセミナー(座る瞑想編)

今回はマインドフルネスセミナーを受講した感想について書いて行こうと思います。

 

私が受講したのは大阪にあるOBPアカデミアで開催されているセミナーの一つでした。
マインドフルネス・メディテーション・トレーニング (MMT)という、
マインドフルネスの知識を学び、瞑想スキルを高める週1のプログラムです。
このセミナーはコロナ対策としてオンラインで実施されているため、

関東在住の私でも参加できました。

 

最初の講義では「座る瞑想」を行いました。
瞑想と聞くと座禅を組んで目を閉じ、心を無にする修行僧のような印象を持ちます。
もちろんこのワークでも姿勢を正して意識を集中させるのですが、
私が実践したのは心を無にする瞑想ではなく、心を向ける瞑想でした。

 

実践のプロセスは以下の通りです。

 

まずは背筋を伸ばし、十分に息が吸い込める体勢で座ります。

 

座る場所は椅子でも、床でも構いません。

 

そして身体の中で、呼吸を一番感じることができる部分を見つけます。

 

自然に呼吸ができる準備が整ったら、いよいよ呼吸に意識を向けて行きます。

 

大切なのは何かを考えながら呼吸をするのではなく、

「呼吸」だけに意識向けることです。

 

そうしていると、普段は全く意識していない事に気が付いていきます。

 

例えば、

 

空気が気管を通る感覚…

 

肺の動き…

 

血の巡り…

 

筋肉の張り…

 

それは人によって様々です。


「そんな事に気がついて何の役に立つんだ」と、思われる方もいるかもしれません。
確かに、肺の動きを感じる事ができても直接何かの役に立つとは考えづらいでしょう。

しかし、そういった「注意を向けて気づきを得る」というスキルは、
どんな場面にも応用ができるスキルなのではないかと私は思います。

 

また、正しくトレーニングを積み上げれば、
自分の精神状態に対して意図的に働きかけることが可能となり、
うつやストレスの緩和集中力やモチベーションアップといった

精神的効果ばかりでなく、さまざまな病気の治療や症状の緩和に応用することができると言われています。

 

マインドフルネスは一度講義を受講したからと言って、
その恩恵をすぐに享受できるものではないと、講師の方もおっしゃっていました。
スポーツと同じで、何度も練習が必要なのです。

 

なので、私も週1でセミナーに参加し、

日常生活でもマインドフルネスを 実践して気づきを得る練習をしています。

それは少し長くなりそうなので別の記事で書こうと思います。

 

OBPアカデミアのマインドフルネスセミナーでは他にも変わった瞑想でマインドフルネスを学べます。
ご興味がある方は是非参加してみてください。

下記URLから「マインドフルネス」で検索すれば現在実施中のセミナーが見つかります。
https://obp-ac.osaka/event.html


次回も別の瞑想を体験した感想を書いて行こうと思います。

 

マインドフルネスについて

マインドフルネスという言葉をご存知でしょうか?

 

元々は仏教の念(サティ)の英訳語で、

「心にとどめておくこと」「気が付くこと」などと訳されるようです。
精神医療としてのマインドフルネスは仏教色を排して、以下のように定義されます。

 

「瞬間瞬間の体験に対して、今の瞬間に、判断をしないで、意図的に注意を払うことによって実現される気づき」(ジョン・カバットジン

 

と、ここまで由来や定義を簡単に書きましたが、
文面だけでピンと来る方は少ないのではないでしょうか?
私も例に漏れずその内の一人で、日本語で書かれている言葉の意味は分かっても、
何か心がモヤモヤとしていて本当の意味で理解できませんでした。

 

それと言うのも、私たちが普段マインドフルネスを実践していないからに他なりません。
例えば、泳いだことがない人が泳ぎ方の本を読んで、理解できるでしょうか?
言葉の意味は理解できても、実際に泳がなければ実感が湧きませんし、きっと泳げるようにはならないでしょう。
マインドフルネスもそれと同じでとても体感的なものです。
一度も実践したことがなければ意味や定義を見ても理解できないと思います。

 

また、普段私たちは今の瞬間に過去や未来のことを考えたり、その出来事に何かしらの判断をしています。
例えば、道を歩いている時は、「昨日のドラマ面白かったな」「お腹が空いたから帰りに何か買おう」など、様々な思考を巡らせていて、

歩いている道に触れている足の感覚、自分の呼吸、周囲の環境音、
そういったものにただ注意を向けている人はほとんどいないのではないでしょうか?

 

マインドフルネスを知らずに実践しているとすればかなり変わった人だと思います。(褒め言葉です)

 

私が参加しているマインドフルネスセミナーの講師の方は、
マインドフルネスを「『今』に注意を向けるスキル」だと仰っていました。
私にはこの説明が一番しっくりと来ました。
スキルなので当然一度では身に付きませんし、熟練させていく必要があります。
そういうわけで、現在も引き続きセミナーに参加し、スキルを鍛えているところです。

 

次回はセミナーに参加した感想を書きたいと思います。

 

このブログの目的

皆様はじめまして。

 

臨床心理学総合アカデミア ポルトクオーレ(https://portocuore.jp/)で、

事務局を担当しております 土岐(とき) です。

この度ブログを始めさせていただく事になりました。

 

実は私はポルトクオーレの事務局員でありながら、

公認心理師・臨床心理師の資格はおろか、大学で学んだ経験もない完全な素人です。

 

そんな初学者が心理学を学んで行く様子を読者の皆様に共有して、

何かの参考に、あるいは刺激になればと思いブログ開設に至りました。

 

初学者ならではの気付き、つまづき、成長を発信したいと思っております。

どうぞよろしくお願い致します。